FC2ブログ

袖すりあうも他生の嵐

嵐に癒され、大野智さんを尊敬する主婦のゆるいひとりごとです。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

魔王(最終話)最後の対決死が絆を引き裂く!!

自己満足な、魔王レポート。
最終回です。
よろしかったらお付き合いください。






最終回 2008/9/12 14.1%「最後の対決死が絆を引き裂く!!」
脚本 西田征史 演出 加藤新
渋谷東署・刑事課係長中西に呼び止められ、「芹沢典良さんが自殺されました、これもあなたの狙いなんですか。」といわれ、動揺する成瀬。復讐を続けながらも、後悔に苛まれる成瀬の心情が表れています。このときの中西の語りがやさしい。「真中友雄の悲しい経験、世の中の陰。それが”彼”を怪物にしてしまったのかもしれない。」このとき、”あなた”といわず”彼”といっている。深い思いやりを感じます。中西の言葉は、今まで成瀬の心情に寄り添ってきたこちら側にも深い感動となって伝わってきます。その上で、「芹沢もまた11年もの間、罪を背負って生きている。」芹沢の辛さが一番わかるのは真中友雄だと言う。「芹沢を許してやってください。」そう頭を下げられて、成瀬は廊下を進む。その先には泣き崩れる直人。それからどうやって帰ったんだろう。いつもの赤い部屋。うつろな目であの写真を見つめる成瀬。これが正しいと突き進んでいた魔王の自信も、沸き立つ憎しみもそこにはなく、同じほど大きな後悔の情が湧き上がり、自分が、おそらく憎しみを込め、一枚一枚貼っていった写真を一気にはがします。完璧に殺人計画が整えられたあの、赤い部屋が今、崩れ落ちたといってもいいと思います。今まで魔王に支配されていた、真中友雄がようやく息を吹き返したかのような、荒い息遣い。息を吹き返した人間、友雄をカメラは大写しにします。トンネルの入り口でしおりと向き合う友雄。目線を落とし言葉なく通り過ぎようとする成瀬。それでも成瀬を心配して声をかけてくれるしおり。しおりに視線を移しながらも力なく通り過ぎる成瀬。とうとうその後姿を追って後ろから抱きしめてしまうしおり。顔を上げて、というしおりの言葉に視線を上に向ける成瀬。二人のバックにはキラキラした木漏れ日が。
「成瀬さんの進む道にはこんなしあわせな景色がありますか?」こう言われて、俯いてしまうんですが、自分が幸せになんてなれるわけがないと、悟った寂しげな顔です。大野さんの血管の浮き出た手が自分を抱きしめるしおりの手をそっとはずします。男らしい。悲しいまなざしをしおりに向け、言葉なくトンネルの中へ進んで行く成瀬。もう、見送るしかないしおり。ただ、ただ美しい別れでした。葛西との面会の場面。なんて優しい目なんでしょう。そして優しい声。今や復讐に取り付かれてしまった山野がナイフを出して葛西を刺すといきまく。英雄が助けた意味がないと必死に止める成瀬。刺されてもなお、優しく止めさせようとする。あの時、直人が「始めまして」といわなかったら、直人と11年前に会って話をしていたらこんな殺人計画は実行されていなかったでしょう。また、しおりがあのユリを好奇心から透視しなければ、しおりが成瀬を愛していなかったら、そして成瀬がしおりを愛さなかったら、今も成瀬は、一心に復讐心を抱いて、山野と一緒に殺人計画を遂行していたのかもしれません。そう思うと、成瀬が今、友雄に戻って、山野に刺されたことさえ許していることが、救いだと思うのです。結局、葛西は山野に刺され、山野は警官に銃で撃ち殺されてしまう。救いはないが、壊れた山野は今や凶器でしかなかったと認めざるを得ません。自分の憎しみが作り出したもう一人の魔王。山野に刺された傷の痛みにベンチに沈む成瀬に直人から電話が入り、成瀬に最後のスイッチが入ります。


胸を押さえながら不恰好に歩く成瀬。雑踏を行く人は誰一人として気を止めることはありません。この光景の様に11年間、成瀬の苦しみ、もだえていたその胸の内に気づく者は居なかったんですね。だから、歯を食いしばってこんな妄想を描きながら生きてきてしまった。それはやがて生きる目標になり、あの魔王第一回、警察署の階段で直人が「はじめまして」といった一言で動き出してしまった。バックに流れる手紙を読む大野さん。なんて耳心地いいんでしょう。そしてその言葉のひとつひとつが悲しくて。そうです、成瀬は、しおりと生きることを何度も夢見て、あのリビングでオルゴールを聴き、写真を見て諦めてきたんですね。「over the rainbow」を復讐心を高めるためにではなく、しおりとの愛を育てるために聞きたかった。そうだったんですね。そして、「truth」。芹沢が法では裁けない魔王成瀬を自ら仕留めるために立ち上がった。成瀬が血にぬれたシャツの上からスーツの前ボタンをかける。前を向いた成瀬がしっかりした意思を持ったきれいな目でこちらを真直ぐ見ている。見ているけれど、目は合わない。こちら側ではない別のものを見ているかのようです。成瀬の復讐を未完成に終わらせるため、直人の銃口が成瀬に向けられる。落ち着き払って安堵感さえ感じられるその立ち姿。そこに居るのはもう成瀬ではなくて、真中友雄。確かに復讐計画の最後は、法では裁けない成瀬を直人が撃って、あの時罪を逃れた直人に罪を着せる。というものであったけれど、それよりも、すべてのけじめをつけるために、直人に止めを刺されたいと願っていたようにも思うのです。直人が自分の命を犠牲にしてまで、僕に裁きを受けさせたかったのかと、あの大きな瞳から大粒の涙をこぼしながら問うと、友雄の目からも涙が溢れ出し、きれいな線になって流れ出します。当に失うものなんか何もなかった。直人に撃たれることでようやく友雄に戻れると。涙の道筋がまた一段と太くなります。銃口を向ける直人に向かって、「真実から逃げたあなたの義務なんです…。僕を撃て!」舞台を見るようなきれいで美しいクライマックス。今まさに殺人が起ころうとしているのに、この二人の蟠りが急激になくなっていく。お互いを理解しあいお互いに自責の念に駆られている。僕を撃てと詰め寄る大野さんの声が、資材置き場に反響して舞台を見ているような迫力。「僕を殺せ。」と叫ぶ友雄。冷静で、声を荒げることなく、殺人計画を遂行してきた成瀬とは、やはり別人です。そして、言葉が陳腐で申し訳ない、美しい。なぜここで色気を感じてしまうか。潤んだ瞳に完璧なくちびる。髪の毛にいたるまで刹那的。この一瞬だけに存在する奇跡の美しさです。「できない」と首を横に振る直人。落とした銃を拾い、「このまま生きていては僕を許せない。」本当の気持ちが吐露されます。死のうとする友雄から銃を奪おうとして、その銃弾に倒れたのは直人。許しあう二人。美しい直人の死に顔。「死ぬな芹沢。」抱きしめる友雄。計画はうまくいかなかったけれど、心を通じ合わせることができた。「許してくれ、僕のことも、あなたことも。」友雄は、直人も、自分の事も許したんですね。直人に握らせたハーモニカがその印です。寄り添う二人。大野さんが凄く安らか。そのまま眠ってしまったかのようです。生きてください。といって先に死んでいった直人。そこに救いがあった。

大野さんの4ヶ月近い初主演の挑戦を追ったこの記事もこれで終わり。しっかり寄り添って観た今、またこのようなドラマをやって欲しいとはとても言えません。このひと夏の、夢のようで、奇跡の御伽噺は、これからもたった一つのかけがえのない作品として私の心に残るでしょう。観るたびに、泣くでしょう。観るたびに、大野さんに恋するでしょう。これからも、泣きたい時、恋したい時、観に来ます。ありがとう成瀬領。ありがとう真中友雄。ありがとうございました大野智さん。

ここまで、自己満足な私のレポートにお付き合いくださったあなた、心からお礼を申し上げます。
あなたのおかげで、とても良い体験ができました。あなたがいなければ最後までたどり着けませんでした。
これで最後です。
ありがとうございました^^










| 魔王 | 16:51 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

<< 前の記事へ | HOME | 次の記事へ >>

COMMENT

レポート自体が素敵な作品ですね♪♪

スター・ガールさん お疲れさまでしたv-238

最終章…引き込まれるように読ませていただきました。

If…もしも、○○だったら
 …成瀬さんが幸せに生きることのできる選択肢もあったのかもしれない
 …というよりあってほしかった

儚く、悲しく…そして美しい成瀬さんを見てるとそんな願いをもってしまいます。

もう、レポート自体が素敵な作品ですねv-221 ありがとうございました (^_^)v



| くみ♪♪ | 2010/04/11 17:42 | URL |

ありがとうございました^^

くみ♪♪さん、最後まで読んでくださってありがとうございました。

このタイミングを逃したら、
またいつできるかわからないと思い、
ちょっとだけ、大野智不足に陥った、
11日前に書き始めたんですけど
怒涛の嵐祭りが迫ってきて、
追い詰められました(笑)
言い訳になるかもしれませんが、
誤字脱字で、いろいろご迷惑をおかけしたと思います。
広い心で最後までお付き合いくださり
暖かいコメントまで頂き、
心から感謝しています。

こんな、つたない文章しか書けない上に
かなり痛い奴をここまで、ありがとうございました。

これからも、よろしくお願いします♪









> スター・ガールさん お疲れさまでしたv-238
>
> 最終章…引き込まれるように読ませていただきました。
>
> If…もしも、○○だったら
>  …成瀬さんが幸せに生きることのできる選択肢もあったのかもしれない
>  …というよりあってほしかった
>
> 儚く、悲しく…そして美しい成瀬さんを見てるとそんな願いをもってしまいます。
>
> もう、レポート自体が素敵な作品ですねv-221 ありがとうございました (^_^)v

| スター・ガール⇒くみ♪♪さん | 2010/04/11 18:17 | URL |

スター・ガールさん、こんばんは♪

最後がやってきてしまいました。
しおりが成瀬を愛して、成瀬がしおりを愛して
切ない切ない愛、木漏れ日の中の別れ
私には究極のラブストーリーが見えました。
寄り添う二人の最後、手に握られたハーモニカ
お互いを許し、自分も許せたんですね
最後はとても悲しく、全てがなくなってしまいましたが
救いが手元に残りました。
見ているこちらも救われた気がしましたv-353
心にずしっとくるドラマでした。私は出会いが遅かったですが
このドラマに出会えてよかったですv-364
スター・ガールさんの記事で気付かなかったこと
沢山気付きましたv-353
普通に見ていたより、深くこのドラマを味わえたと思いますv-364
お疲れ様でした、そしてありがとうございましたv-353

| ゆずっぴ♪ | 2010/04/11 22:36 | URL |

ゆずっぴ♪さん、こんばんは!

嵐祭りが始まってしまいました。
こんな中、最後まで読んでくださって
感謝の気持ちでいっぱいです。

始まりは、ゆずっぴ♪さんの魔王がたりでした。
軽い気持ちで始めましたが、
今まで、何回も見たはずの魔王がこんなにも
きめ細かく丁寧に作られたことに
今更ながら、気が付かされました。

私は今まで、ラブストーリーの部分を軽く見ていました。
今思えば、ゆずっぴ♪さんへのコメントも
しおりに対し、さめた感想を書いてしまったなあと反省しています。
ゆずっぴ♪さんの、記事に影響を受けました。

暖かいコメント、今まで応援していただいたこと
心からありがとうございましたv-411



スター・ガールさん、こんばんは♪
>
> 最後がやってきてしまいました。
> しおりが成瀬を愛して、成瀬がしおりを愛して
> 切ない切ない愛、木漏れ日の中の別れ
> 私には究極のラブストーリーが見えました。
> 寄り添う二人の最後、手に握られたハーモニカ
> お互いを許し、自分も許せたんですね
> 最後はとても悲しく、全てがなくなってしまいましたが
> 救いが手元に残りました。
> 見ているこちらも救われた気がしましたv-353
> 心にずしっとくるドラマでした。私は出会いが遅かったですが
> このドラマに出会えてよかったですv-364
> スター・ガールさんの記事で気付かなかったこと
> 沢山気付きましたv-353
> 普通に見ていたより、深くこのドラマを味わえたと思いますv-364
> お疲れ様でした、そしてありがとうございましたv-353

| スター・ガール⇒ゆずっぴ♪さん | 2010/04/12 00:09 | URL |

魔王最終回

こんばんは

とうとう最終回ですね。

最後まで読ませていただいて、あらためて
いろんな感情がよみがえってきました。

最後の17分間の記憶があまりに鮮明で
というか、近来のドラマの中で
歴史に残る秀逸な名場面だと思っているので
どうもそこばかりが頭に浮かんでくるのですが
その前にも、この最終回には
人間のせつなさ、やさしさ、不条理、
いろんなものが詰め込まれていたのですよね。

おっしゃるように
中西の穏やかな語り口調
直人の悲痛な泣き声
赤い部屋で写真を引きちぎる領のゆがんだ顔。
木漏れ日の中でしおりの手を静かにはずす
死を覚悟した横顔。
保釈金を払ってまで愛する人と一緒にいさせて
あげたかった葛西の悲しい死。
英雄の代わりに守りたかったのに、
山野の狂気が自分をも襲う悲しさ。
すべてが直人との直接対決に向かう
苦しい姿にかぶさっているように
見えました。

そしてとうとう最後の17分間。
この場面は、正直いくら語っても
語りきれないほどの思いがあって、
私も書きためているものの中で
一番何回も書き直している場面です。
(そして、まったく完成していません(汗))
ただ、スター・ガールさんの文章を
読ませていただいて、本当にすとんと
やっぱりそうだ、それで間違いないと
自分の中に落ちたものがあって
それは、これは許しの物語だったのだということです。
悲しいまでに美しい二人の死に顔が
そして、海辺でじゃれあうように飛ぶ
2匹の蝶がそのことを
雄弁に語っていましたね!

スター・ガールさん
本当によいものを読ませていただきました!
本当にありがとうございました。

そして私も、これからも何回でも
この悲しい物語を観ることになるでしょう!

| acha | 2010/04/12 20:19 | URL |

魔王最終回♪

achaさん、こんばんは!

お忙しいのに、時間を割いていただきありがとうございました。
正直い申しますと、今鳥肌立っています。

今さっき、achaさんの拍手コメントに気がついてお礼を書かせていただき、
戻ってきて、このコメントに気がつきました。

こんなに早く、書いてくださるなんて思っていませんでした。
achaさんの中にすとんと落ちてきた、”許し”と言う言葉。
なるほど、そうなんですね。
大野さんが、絶対に復讐はしてはいけない。
と単純な言葉でおっしゃっていましたが、
復讐の連鎖を断ち切るキーワードは、
許しなのですね。
だから、あの戯れる蝶をどうしても最後に映したかった
制作側の熱い思いが今ようやくわかったような気がします。
この、魔王がたりはachaさんのコメントによって完結したようです。
今の自分の気持ちとして手を加えず、これで終了することにします。

この魔王レポートは、コメントがとても素晴らしい。
コメントのためのたたき台だったといってもいい。
その中心にいらっしゃったachaさん、コメント
ありがとうございました。心から感謝v-300


| スター・ガール⇒achaさん | 2010/04/12 20:42 | URL |








PREV | PAGE-SELECT | NEXT