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袖すりあうも他生の嵐

嵐に癒され、大野智さんを尊敬する主婦のゆるいひとりごとです。

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「鍵のかかった部屋」(5)鍵のかかっていない部屋

第5話(5/14)15.6%「鍵のかかっていない部屋」
原作 貴志祐介 脚本 相沢友子




大野さん中心の自己満レポートです。
よろしかったら、おつきあいください。






友人の新築の家で結婚式の招待状を受け取った青砥が、「あの人が彼なのかと思った」といわれたのは、今日もインテリカジュアルがシックで、右手に持った聴診器を窓ガラスにあて時折美しい左手で軽くノックをするように強度チェックをしている榎本だった。「やめてよ。榎本さんはただの……」青砥が二人の関係を表す言葉探しに行き詰まっていると、「おまたせしました……」気配が消えていたかと思うといきなりマックスの存在感でテリトリーの内側に立つ。話し出すと圧倒的なオーラが眩しいほどなのに、ひとたび自分の世界にひきこもると透明になる。その両極を瞬時に行き来する榎本が、表情を封印した美しくてカワイイ顔でぐんぐん迫って、抑揚のない声でセキュリティポイントをまくしたてた。そう、彼は東京総合セキュリティの敏腕社員なのだ。そんなとき、榎本のもとに届いた着信音が新たな密室事件へといざなう。依頼したのは刑事・鴻野(宇梶剛士)。結婚を控えた杉崎(新井浩文)が建てた新築の家が、引き渡し直後の震度4の地震で大きく歪んでしまった。無償の補修工事を引き受けた明新工務店の社長竹本袈裟男(田窪一世)が、その下見の最中に亡くなったのだ。刑事鴻野の腕の中にすっぽり収まってしまった榎本。それを容認できない芹沢が鴻野の腕を払って自分の腕の中に榎本を引き寄せた。しかし榎本は芹沢の腕を邪険に払うのだ。払った右手のしなやかな動きから誰にもなびかない凛とした孤高のオーラを立ちのぼらせて。芹沢の邪険に払われた左腕の行き場のことなどお構いなし…というわけだ。暗転して現れたのは超アップの大野さん。前頭筋と眼輪筋の隆起で動いた眉が榎本をしてもこの密室が難解なことを物語る。7.5cmの二つの開口部と壁に残っていたちぎれたテープに榎本が鋭い視線を向けると杉崎の目が泳いだ。ふたりの沈黙の芝居が空気を研ぎ澄ます。お馴染みの備品倉庫に先頭をきって入ってきた芹沢は鴻野への嫉妬を隠さない。榎本のアップに耐える美しい手が今日も思考のリズムを刻もうとしている。しかし鴻野はあっさり事故死の結論を出した。海千山千のこの刑事の上っ面な笑顔が不気味だ。大野さんが直径7.5cmの円の向こう側から横になってこちらを見つめている。私は思わず画像を静止して、顔を横にしてみる。なんだ、これは。ちょっと恥ずかしくなってしまった(笑)。歪んだ部屋で横になり開口部を見ていた榎本が両足をあげてクルリと立ち上がりもうひとつの開口部へ流れるようにステップを刻むと、自分の背より高いそれを背伸びして見上げ、思考のリズムを刻み始めた。青砥が野球部員を追いかけて颯爽と公園を駆け抜けた。戸田さんが足を引きずるほどの筋肉痛になってまでがんばった力走と今や見慣れた芹沢のお姉走り。まっ先に追いついたのは青砥だった。そして、静寂は訪れた。それを破ったのは、粗大ゴミシールの貼られた自転車で音も無く現れた榎本だ。初夏の柔らかで清々しい光が髪の毛にあたって輝いている。風がその髪を爽やかに揺らした。左手は自転車のハンドルを握ぎり、右手はまたリズムを刻む。遅れてきた芹沢が後ろの荷台に手をかけても全くぶれることなく思考を続ける榎本。何度アップになっても美しいその右手と瞑想する横顔に見惚れ、解き明かされる真実へ期待が高まったとき、右手はひねられた。「そうか、そうだったのか」方向を変えた榎本は、5月の風をきって涼しい顔で自転車を走らせる。その無駄のない美しい走りは駐輪場に自転車を止めるまでの間一瞬の隙もなく私を魅了した。榎本の隙のない理論と完璧な外観が纏わせるオーラは、時に腕力をも凌駕した凄みを備わせる。そして「密室は破れました」なんとカワイイ、優しい声。振り幅が大きすぎて、もはや心かき乱されっぱなしだ。



天才榎本は、芹沢と青砥というチームメイトを得て歪んでしまった人の心の闇を解き明かしてくれた。難解なのは人の心だった。榎本ををめぐる芹沢と鴻野のシーソーゲーム。芹沢が優位に立ち、結束を固めたチーム榎本に心を温めているとあのエンドロール。両者の対決の日は来るのか。履歴書の榎本のすべてを見透かしているかのような不敵な無表情から、闇がまたチラリと見えてゾクッとする。



おつきあいいただきありがとうございます。

| 鍵のかかった部屋 | 09:46 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

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