FC2ブログ

袖すりあうも他生の嵐

嵐に癒され、大野智さんを尊敬する主婦のゆるいひとりごとです。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

「鍵のかかった部屋」(4)黒い牙

第4話(5/7)15.5%「黒い牙」
原作 貴志祐介 脚本 相沢友子


大野さん中心の自己満レポートです。
よろしかったらおつきあいください。






敏腕弁護士なのに三枚目役が回を追うごとに大胆で愛らしささえ漂う芹沢と優秀な若手弁護士で散らかった部屋は平気なのにゴキブリには潔癖な青砥がまた密室事件に巻き込まれた。和菓子屋の社長桑島が毒グモを飼育するマンションの一室で亡くなったのだ。彼らが相談に訪れたのは、あの東京セキュリティの地下備品倉庫の住人、天才鍵師榎本のもとだ。いかにも会社の給湯室から調達した感ありありの普段使いの湯呑茶碗と和菓子が置かれた机。このくつろいだ居心地のよさはなんだ、すっかりたまり場の様相を呈している。今回もイギリスの名門校に通う学生のようなトラディショナルなファッションに身を包み穏やかに話を聞いていた榎本が芹沢の「部屋は完全な密室だったそうだ」といったことばに反応する。冷静で緻密な脳が深く鋭い探究心を目覚めさせたのだ。右手がゆっくりリズムを刻む。理論を積み上げて導き出した小さな矛盾。それを静かに二人に語りかける榎本の深く真っ直ぐな瞳が美しい。3人が向かったのは桑島の飼育部屋のあるマンションで同じ間取の青砥の部屋。散らかった部屋を慌てて片付ける青砥。音も無く現れくつろぐ芹沢と素早く隙のない動きで検証をする榎本。コーヒーでも飲んでいこうなんて気持ちは更々ない。「つまり桑島さんが毒グモに刺されたとき現場は完全な密室だったということです」アップになった大野さんの凛々しい眉、無表情で瞬きしない悲しげな瞳、そしてふっくらとした唇に心を揺さぶられた私は話すたびに上下に動く喉仏に撃沈するのだ。完全な密室だった以上事件性はないという芹沢に個人的な興味からだと告げて周辺の情報を収集した青砥が和菓子を手土産に榎本のもとにやってきた。芹沢がいた時出されたものとはちょっと違う湯のみが出ているのが微笑ましい。片時も休まず解錠に取り組む榎本に、おもたせの和菓子を頬張りながら桑島が事故で亡くなったとは思えないという青砥が突然悲鳴をあげた。それまで全く声も出さず黙々と作業を続けていた榎本の視線が青砥をとらえた。再び作業を再開した榎本は「事故ではないですよ。桑島さんは殺されたんだと思います」と表情ひとつ変えず言うのだ。実に淡白で必要最小限なことしか語らないこの天才に翻弄される青砥と芹沢。だがそんな榎本もまた青砥のことばに動かされていた。東京総合セキュリティのパニックルーム サンプル展示場で榎本が考えていたのはあの密室事件。推理を立証するため立ち寄ったペットショップで出くわしたのは陸ガメ。カメに戸惑いの表情を浮かべながらも期待以上の情報を得て戻った備品倉庫にひとり待っていたのは青砥だった。立ち止まり戸惑う榎本に笑顔で振り向く青砥。いつもは榎本の前においてあるマグカップを持って話をする青砥が急に頭を下げた。それまで解錠をしながら聞いていた榎本は佳境に差し掛かっていたに違いない作業の手を止めた。縮まるふたりの距離がそうさせるのか謎解きのタイムリミットが近いからなのかドキドキが加速する。

備品倉庫で、女性の心に潜む狂気が自分の中にもあるのかもしれないとショックを受けたことを打ち明ける青砥に榎本は「ないでしょう」。錠前を開けようと動かし続ける手を止めてそれだけ言うとまた手が動き始める。解錠の音がして榎本の口角がわずかに動いた。それよりも榎本の口角を大きく動かしたのは青砥の差し入れたチョコレート。深い闇をのぞかせていた榎本の笑みは今、穏やかで柔らかなオーラを纏って天使のほほえみになったように私には見えました。


| 鍵のかかった部屋 | 10:48 | comments:0 | trackbacks(-) | TOP↑

<< 前の記事へ | HOME | 次の記事へ >>

COMMENT








PREV | PAGE-SELECT | NEXT